鳩山由紀夫首相は30日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について、「(同県名護市のキャンプ・シュワブ沿岸部に移設する)現行案で難しくなければ、すでに答えが出ている話だ。そこは難しいからこそ、来年の5月(まで)という時間の中で最適の答えを出そうと努力を開始したところだ」と述べた。首相公邸前で記者団の質問に答えた。
ぶら下がり取材の詳細は以下の通り。
【今年の総括と来年の抱負】
--今年も年の瀬だが、政権交代を果たした総括と、参院選を控えた来年の政権運営の抱負を
「まだ、政権交代をして100日余りということ、国民の皆さん、やはり、その先々というね、大変な大きな期待を持っていただいている。そのことは大変ありがたいと思うし、やはり、政権交代をやってよかった、そう思います」
「私どもとすれば、この予算編成をごらんになっていただければ、これは画期的な予算ができたなと。こんなメリハリのある、人の命を大切にする、人間のための経済というか予算というものが組めたということは、これは予算が実現されたときに理解していただけると思いますが、私は画期的な話だったと思う」
「ただ、国民のみなさん、その先、その先という思いがおありになるだけに、まだまだじれったい思いがあるかもしれません。ぜひその期待に応えていきたいと思います」
「私は100日という大変短い時間の中では、大変多くのことができた。政治主導ということであるから試行錯誤はありましたが、私はそれなりにかなり成果を上げることができたと、そのように思っております。ただ、それを本格的なものにする、本物だと思わせるためには、思っていただくためには来年がまさに正念場、勝負の年だと思います」
「言葉ではなくて、予算をしっかり仕上げる、本当の意味で人の命が大事になったなと、そう思っていただけるようなね、政権の運営に努めてまいりたい。そのためにひとつひとつ難題があります。大きな難題を政権直後からたくさん抱えておりますが、その難題をひとつひとつ国民のみなさんとともに解決をしていきたい、そう思います」
【JAL問題】
--昨日、国土交通相が銀行団と協議をした。今日にも関係閣僚が集まって協議をするということだが、改めて日本航空(JAL)を政府としてどのように支援していこうという考えなのか、方針をお聞かせください
「これは、このJALのほうがね、支援機構に対して申請をしたと。再生に向けてということでありますから、今そこで検討が行われております。私どもとすれば、やはりJAL、空を飛ぶ仕事ですから、安全に、そして安定的に運航が確保されるということのもとでね、再生を図っていくために、政府としてもしっかりやっていきたいと。そう思っています」
--法的整理については続けていくのか
「そのことに関しては、細かいことに関しては今、支援機構のほうで見直しているところでありますから、私の方から申し上げるべきではないと思います」
【米軍普天間飛行場移設】
--普天間飛行場の移設について、米国の報道では政権内にいらだちがあり、アジアの安全保障に関して韓国やシンガポールでも懸念が強まっているという報道があった。国内に目を向けると、社民党だけではなく、民主党でも小沢一郎幹事長が現行案では難しいという見解を示している。改めて来年の5月までという期限の中にアメリカ、与党内の間でどういった方向をとっていこうと考えるか
「現行案で難しくなければね、もうすでに答えが出ている話であります。やはりそこは難しいからこそ、来年の5月という時間の中で最適の答えを出そうと。そのように努力を開始したところです。具体的なことに関しては、われわれ、この連立与党でありますから、3党が会い、共同する会議体を作りました。そこをできるだけ、もう1カ月に1回とか2回ではなくてですね、1週間に1回でも2回でも多く会議を開いて、現実に新たな、ここならばアメリカのみなさんにも理解をしていただけるそういう移設先を見いだしていくと」
「そのために最善を尽くすということに尽きます。で、私はこのいろんなことが言われておりますけれども、例えば、首脳同士で何か親書があったとかいう話に関しては、これは首脳同士の話でありますから、私から表に申し上げる話ではありません。そして当然のことながら、アメリカのみなさん方との信頼関係の中で答えを出していくように全力を尽くしていく。これに尽きると思います」
--関連だが、米国の報道で首相がオバマ大統領に対して、「トラスト・ミー(私を信じて)」ということを手紙にしたためて伝えたという報道があるが、事実であれば、いつごろ何を伝えようとしてそういうことをされたのか
「今、だから、答えたではないでしょうか」
--えっ?
「今、あなたに対する答えの中で申し上げたわけでありますが、親書というものに関してはお互いにその内容というものを明らかにはしませんし、出したか出さなかったかということに関しても、明らかにするものではないものですから、恐縮ですがお答えを控えさせていただきます」
--きのう、民主党の小沢幹事長が普天間の移設に関して(沖縄県宮古島市の)下地島や(同県伊江村の)伊江島を有力な候補地として検討するように話したということだが、首相としても有力な候補地として考えるか
「私がいろいろと話すべき時ではないと思っておりますから、このことに関しては1つ1つの選択肢をそれぞれ精いっぱいの努力の中で見いだして議論していこうと。会議の中で決めたわけです。で、そこの中での議論に私はいま委ねておりますから、私自身からこれ以上申しあげることはありません」
【鳩山グループ資金問題】
--首相の政策グループが政治資金収支報告書に義務づけられている報告の提出義務に違反するのではないかとの報道があるが、事実関係と、事実であるならば今後の対応については
「それはまだ詳細がよく分かりませんが、私の…というよりも、私1人の問題ではありませんが、いわゆる派閥的な活動とみなさま方が思われているかもしれませんが、私はこの、いわゆる「政実の会(政権公約を実現する会)」だと思われます。それに関しては何度も会の度に申しあげておるんですが、来る者は拒まず、去る者は追わずと。これは派閥ではないということで申しあげて、純粋な勉強会だということでスタートしておりますから、そのようなことにはならないと思いますが、より私ども、私としても、当然もし何か疑念があるとすれば、それを払拭(ふっしょく)するために調べていきたいと思います」
【岡田外相との会談】
--岡田克也外相が公邸に入っていたが、普天間の問題について話をしたのか
「普天間の話はいたしておりません。日露の問題で(訪露から)帰られたのでありますので、日露の外相会談を中心に話をうかがいました。以上です」
--首相、良いお年を
「ありがとうございます」
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